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06-10-Sun

読書

元々多読ではないので、読みたい本がたまって追いつかなくて困るなんてことはなく、マイペースに読んでいる。一つ読み終わっても、次は何が読みたいかわからず暫く本抜きだったり、読んでるうちに次を見つけたり。

少し前はポール・オースターしか眼中にない時期が続いた。英語ものは翻訳を読む気がしないので、例え理解度が50%でも何となく活字に目を走らせる。カポーティの「ティファニーで朝食を」(Breakfast at Tiffany's)は一昔前の粋な言い回しが多く、ほとんど大まかな流れしかわからなかった。その点オースターの作品は、一見地味な登場人物がドラマティックなことに巻き込まれたり(ほぼ毎回何かしらの遺産を手にする)、人間関係に苦悩したり開き直ったりする姿がぐいぐい惹き付ける。いつも終わってほしくないと感じながら読む。(スティーブン・キングもぐいぐい引き込まれるけど、終わり[=悪夢からの脱出]が楽しみだったりする)
「ティンブクトゥ」(は途中放棄したので再読待ち)、「HAND TO MOUTH」(自伝)、「I thought my father was god」(全米から集めた普通の人々のとっておきの話を集めオースターが編集)、一番最近読み終わった「Brooklyn Follies」の終わりのシーンは、あの911の20分前(だったかな?)の瞬間。それはいつもと変わらない朝の一コマ、なのが逆に鳥肌がたった。

さすがにオースターにもかさ張る洋書を持ち歩くのにも飽きたので、最近は文庫回帰。川上弘美のエッセイを読んでいたら、筒井康隆の「パプリカ」を絶賛していた。アニメを観直そうかと思ってた所だから即次の本に決定。何か読みたいのに何を読んでいいかわからない事が多い私には、これはとってもいいパターン。
おすすめあったら教えてね。